今日で丸2年、明日から3年目に入ります。

お陰さまで、明日で平成20年3月3日(月)に開院して二周年。
3年目に入ります。
関係各位に感謝申し上げます。これからもよろしくお願い致します。

昨年も書きましたが(昨年の記事;http://kurokinc.at.webry.info/200903/article_2.html)、まだまだ駆け出しです。これからも頑張ります。


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医者と言う仕事に就くためには、まず医学部を出なければなりません。
その後、すぐに「開業」する医者はまずいません。大学病院や市中病院などで研修し、一人前の医師を目指して努力します。

大学病院で教育、研究、臨床を目指す医学者・大学人を目指すのか、市中病院で臨床医としてより高みを目指すのか、開業して市井の医者としてより地域に活動の場を求めるのか、人それぞれです。
親が開業医だったり、代々の開業医家系だったりすると、医師になって10年足らずで開業する方もいます。10年足らずで一人前になっているかどうかは疑問ですが、診療科によっては4年ほどで専門医資格が取れ、5、6年も経験すると第一線級として活躍出来る場合もあるでしょう(何科とはもうしません)。

脳外科医の場合、認定医資格をとれるのは最低でも医師になって7年目以降。そのくらいでは、まだまだ百戦錬磨とは言えず、経験したことのない手術も一杯あります。大学や市中病院で修行を続け、15年くらい経験すると(40才頃)よほど特殊な症例でない限り、かなりの治療、手術の経験を積んで来た時期になります。力をつけるのは、更にそこからです。

知識と経験がある程度十分身に付いてから、さらに高みを目指して修行を続けます。本当にどこに出しても恥ずかしくない経験豊かで技術も知識もある一流の脳外科医になるのは、(私の考えでは)20年くらいかかると思います。医学部を25才で卒業していれば、45才という訳です。
そこから更に「超一流」を目指しつつ、後進の指導や、研究業績を上げて活躍する訳です。

と同時、そこまで脇目を振らずに必死に前だけを見て走り抜けて来た20年のことを考えます。日曜も盆も正月もなく働いて来ました。夜中の2時に急患で呼ばれ、明け方まで手術をし、一睡もせずに翌日の外来を迎えまた一日働きます。仕事の充実感に加えて、患者さんやご家族からの感謝のこころが疲れた身体に元気を注入し、疲弊した心を回復させてくれます。

しかし、、、
こんなことをこれから先、また20年、65才になるまで続けて行くのだろうか、、、という疑問もわきます。もちろん年齢が上になり、ポジションも上になれば、多少仕事は楽になるでしょう。当直の回数が減り、病院への泊まりはしなくてすむようになり、休日は自分の家族を優先して若い医師に頑張ってもらうことになるでしょう。でも年間に200とか300とか手術をしていれば、ほとんど休みなどないのが脳外科医の現状です。

私は、脳外科医になって25年で開業しました。。
開業するにはけっして早い方ではありませんでした。しかし、「一人前」の脳外科専門医になるには、上記のように20年ほどかかるのです。それだけの努力はやってきたという自負はあります。医者になって今現在で27年になります。どんな仕事でも27年やっていれば普通は「大ベテラン」と呼ばれるのではないでしょうか。

専門は脳神経外科ですが、意識のない患者さんの呼吸循環管理や代謝エネルギー管理をしてきましたので、高血圧、糖尿病、脂質異常症、その他の「生活習慣病」や循環代謝に関わる疾患を外来治療するのは、経験の乏しい内科医に比べれば脳外科医の私の方が得意と言ってもいいくらいです。(もちろん、特殊なケースはその道の専門家にお任せしますけれど)。

事実、日々の診療の中で、時々感じる事があります。他医院で治療を受けている患者さんが来られて診察、検査の結果、「一体どういう高血圧の管理をしているんだろう?」とか「糖尿病の管理が不十分だな、、、」と思うことがよくあります。新しい高血圧治療のガイドラインや糖尿病治療のガイドラインをきちんと勉強して治療を行っているのだろうか?といぶかしく思うことも時々あります。
同業他者を患者の前で公然と批判する訳にはいかないので、「かかりつけの先生にきちんと診てもらって下さいね」と言っていますが、内心忸怩たる思いとはこういうことを言うのでしょうか。(憤懣やるかたないという程には怒っておりませんので、、、)。


さて、、、
2年間、休診日以外毎日診療して来た患者さんは、症状の多い順に言えば頭痛、しびれ、めまい、不眠、うつ、耳鳴りなど、疾患順に言えば、緊張型頭痛、片頭痛、高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化症などなどです。
脳腫瘍の患者もいました。未破裂脳動脈瘤の患者もいました。顔面痙攣の患者さんも、三叉神経痛の患者さんもいました。パーキンソン病の患者さんも、「ムズムズ脚症候群」の方もいました。
脳梗塞急性期の方も、亜急性期の方もいました。脳出血の患者もきました。クモ膜下出血の患者も来ました。

重大な疾患、急性期治療の必要な患者さんは、日本海病院、荘内病院、大学病院などに紹介し治療して頂きました。手術治療以外にガンマナイフに送った患者もいます。開頭手術を望まなかったので自分でボトリヌス毒素注射を施行した方もいます。大学病院で血管減圧術を施行してもらい、ピタっと顔面痙攣が止まった患者もいました。下垂体腫瘍の患者もいました。

紹介先の病院で治療を受けた患者さんも、また拙クリニックに戻って来て元気に外来通院を続けておられます。自分が過去に手術をした患者さんが元気に通院を続けて下さるのも大変嬉しいですが、自分が的確に診断して他病院に紹介し、適切な治療、手術を受けて元気に戻って来て下さるのもとても嬉しいものです。

嬉しい事ばかりではなく、辛いこと、嫌なこと、悲しい事、落ち込むこと、いろいろなことがあり、反省することも多い2年間ですが、これからも今まで修行・訓練を積んだ脳外科医としての知識経験を地域医療に活かすべく、頑張って行く所存です。

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