糖尿病と脳卒中
昨日9/2の夜、市内で糖尿病に関する講演会がありました。
高血圧についで2番目に多い生活習慣病(旧成人病)として糖尿病の患者さんはどんどん増えており、当院でも糖尿病の治療を行っている患者さんはたくさんいらっしゃいます。
2007年のデータでは、日本全国に糖尿病患者は810万人、境界型糖尿病の方は1320万人、合わせると2210万人の方が治療を必要とするまたはその予備軍だそうです。日本人の5人に一人になります。
治療が必要な真の糖尿病の患者さんだけでも日本人の15人に一人という数ですから、皆さんの回りにも糖尿病の方は少なくないことになります。
糖尿病が進むと、網膜や腎臓の血流障害を起こす細血管障害や、心筋梗塞などの心疾患や脳梗塞などの脳血管障害などを起こす大血管障害など、全身の血管に問題が起きてきます。そうなるまでには明らかな自覚障害もなく、血糖値が高いとか、糖尿病の指標であるHbA1c(ヘモグロビンAワンCと読む)が7.0%で高いなどと言われても自分が病気である自覚が乏しい方が少なくありません。
これは当院のMRI装置で撮像した患者さんのFLAIR像です。
脳深部白質(表面よりも中の方の神経繊維の走行する部位)に綿埃の様な斑点状の高信号(白っぽい部分)が見られます。まったく問題のない状態を「グレード0」、深部白質に広範に白い変化が生じている進行した状態を「グレード4」と5段階に分類するのですが、写真の状態は「グレード1~2」これは脳梗塞ではありませんが動脈硬化に基づく慢性的な脳循環低下による変化と考えられます。
高血圧や糖尿病、高コレステロール血症が進んで来ると、無症状でも動脈硬化が徐々に悪化する事に伴ってこの写真の様な変化が見られる方が増えてきます。さらに進むと脳梗塞などを起こすことが心配される状態なので、糖尿病などの生活習慣病の治療をしっかり行う事が必要になります。
現在、高血圧や糖尿病、高コレステロール血症などの生活習慣病を治療中の方は、まずはその治療をしっかりする事です。当然、普段の食事に注意し運動不足を改善することが大切です。
その上でご自分の脳の動脈硬化性変化をMRIで調べることも考慮されてはいかがでしょうか。無症候性脳梗塞(=隠れ脳梗塞)が見つかるかもしれませんよ。
高血圧についで2番目に多い生活習慣病(旧成人病)として糖尿病の患者さんはどんどん増えており、当院でも糖尿病の治療を行っている患者さんはたくさんいらっしゃいます。
2007年のデータでは、日本全国に糖尿病患者は810万人、境界型糖尿病の方は1320万人、合わせると2210万人の方が治療を必要とするまたはその予備軍だそうです。日本人の5人に一人になります。
治療が必要な真の糖尿病の患者さんだけでも日本人の15人に一人という数ですから、皆さんの回りにも糖尿病の方は少なくないことになります。
糖尿病が進むと、網膜や腎臓の血流障害を起こす細血管障害や、心筋梗塞などの心疾患や脳梗塞などの脳血管障害などを起こす大血管障害など、全身の血管に問題が起きてきます。そうなるまでには明らかな自覚障害もなく、血糖値が高いとか、糖尿病の指標であるHbA1c(ヘモグロビンAワンCと読む)が7.0%で高いなどと言われても自分が病気である自覚が乏しい方が少なくありません。
これは当院のMRI装置で撮像した患者さんのFLAIR像です。
脳深部白質(表面よりも中の方の神経繊維の走行する部位)に綿埃の様な斑点状の高信号(白っぽい部分)が見られます。まったく問題のない状態を「グレード0」、深部白質に広範に白い変化が生じている進行した状態を「グレード4」と5段階に分類するのですが、写真の状態は「グレード1~2」これは脳梗塞ではありませんが動脈硬化に基づく慢性的な脳循環低下による変化と考えられます。
高血圧や糖尿病、高コレステロール血症が進んで来ると、無症状でも動脈硬化が徐々に悪化する事に伴ってこの写真の様な変化が見られる方が増えてきます。さらに進むと脳梗塞などを起こすことが心配される状態なので、糖尿病などの生活習慣病の治療をしっかり行う事が必要になります。
現在、高血圧や糖尿病、高コレステロール血症などの生活習慣病を治療中の方は、まずはその治療をしっかりする事です。当然、普段の食事に注意し運動不足を改善することが大切です。
その上でご自分の脳の動脈硬化性変化をMRIで調べることも考慮されてはいかがでしょうか。無症候性脳梗塞(=隠れ脳梗塞)が見つかるかもしれませんよ。
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