庄内医師集談会で頭痛について発表しました。

毎年11月末に開催される庄内医師集談会。
鶴岡と酒田で交互に開催しており、今年は11/27(日)に酒田市内で開催されました。

18の一般演題と3つの特別講演がありましたが、特に今年は3/11の大震災は医師にとっても大変な問題であり、特別講演は3つとも「災害時の医療」に関することでした。

院長は、一昨年、昨年に続いて3年連続当院で経験した頭痛患者について発表しました。
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今年のテーマは「慢性連日性頭痛」。
国際頭痛分類の中にはこの名称での分類はありませんが、「変容性片頭痛」(=慢性片頭痛)、「慢性緊張型頭痛」、「新規発症持続性連日性頭痛」、「持続性片頭痛」の4つに分類され、それぞれ国際頭痛分類ICHD-IIで分類、コード化が可能になっています。

薬物乱用を伴うものがほとんどなのですが、中には薬物乱用性ではないものも含まれます。
薬物乱用による持続性(毎日)の難治頭痛でない場合の特徴は、頭痛が連日となり痛み止めが効かなくなっている、または効きにくい状況でその原因と考えられる薬剤投与を中止して、その他の頭痛予防薬や片頭痛にはトリプタン製剤、緊張型頭痛には筋弛緩薬などを投与して経過を診ても、2ヶ月経過してなお慢性の連日のように頭痛があるというものです。

あきらかに「薬物乱用を伴わない」慢性連日性頭痛の患者は3年9ヶ月の間に3名いました(もっと居るのかもしれないのですが、「慢性連日性頭痛」が保険病名ではないため電子カルテの検索で引っかからないとこと、難治性頭痛の患者さんの中には、1回、または2回の受診であとは来なくなる方もかなりの割合でいらっしゃるので確定診断が出来なかったものです。

慢性連日性頭痛という診断が強く疑われ、鎮痛剤の減量や中止でも改善しない患者さんには、トリプタノールやSSRIなどの抗うつ薬とともにヴァルプロ酸などの抗てんかん薬を使用し、これが走行することを良く経験しています。

ただ、問題もあります。
当院で診療している薬物乱用性頭痛、難治性頭痛の約半数は、治療が効を奏する前に受診せず治療を中断しています。継続受診の必要性や頭痛ダイアリーの利用が大切なことを説明しているのですが、「頭痛が心配」「結果的に脳MRIに異常がないのなら、後は薬を飲んで様子を見るから通院の必要性を感じない(もういい)」という考え方の患者さんが少なくないようです。

逆に言うと、薬物乱用頭痛や慢性連日性頭痛から離脱出来て、鎮痛剤の使用量を大幅に減らす事が出来、月に数回、多くても週に2回ぐらいまで減らす事が出来たのは、真面目に「頭痛ダイアリー」を記入して受診の度に持参し、継続治療をされている方でした。

日本、いや世界から、痛み止めの飲み過ぎによって頭痛が酷くなっている人や、様々な原因で毎日頭痛に悩まされている人が一人でも減るように、地方都市での犬の遠吠えかもしれませんが地道に継続して行きたいと思います。

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